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アメリカとカナダの研究者であるロビンソンとゴッドベイは、一九九九年の論文で、価値がないと自覚している活動に時間を使う人々の姿を、テレビを例に描出している(実際、テレビを見ることは、多くの人が他の活動より「満足度が低い」と答えている)。なぜ忙しい合間を縫ってまで、わざわざ価値が低いと思っているものに時間を使ってしまうのか。彼らは、テレビが断片的な時間をつぶすのに使える数少ない方法であり、予習も復習も必要なく、最小限の心的、身体的エネルギーしか必要としないからだと指摘する。「忙しい合間を縫って」いるからこそ、私たちには忙しい合間でできるような、ぱっとしない時間の使い方しかもう残されていなかったのである。本当にやりたいことは、断片的にはしづらいのだ。

難波優輝『なぜ人は締め切りを守れないのか』(堀之内出版、2025年)